サービスカタログ管理のメリット
SLAの変更をユーザーに周知できる
最初に設定したSLAを遵守しているだけでは、価値のあるITサービスを提供し続けることはできません。そのため、SLAは定期的に更新されるものです。
サービスカタログは、ITサービスのユーザーと提供者の接点となるため、SLAの変更内容をユーザーに周知する役割をもちます。
したがって、サービスカタログを作成する際には、サービスレベル管理を行う前提で項目を作成することになります。
ユーザーが問い合わせをしやすい
ユーザーにとっての最大のメリットは、問い合わせが容易に行えることです。
サービスカタログが導入されていない場合、問い合わせの際に、メールや電話で状況を詳細に説明する必要があります。
しかし、サービスカタログを設定すれば、ユーザーは予め設定されているサービスの中から、利用するサービスを選択するだけでよく、問い合わせの手順が簡略化されます。
手順の簡略化は、ユーザーの利便性を向上させる大きなメリットといえます。
問い合わせの分類がスムーズになる
提供者にとってのメリットは、問い合わせの分類が容易になることです。
ユーザーからの問い合わせの多くは、ユーザー自身がその原因を理解していません。
「メールが送れない」という問い合わせの原因が、パスワードを忘れてメールアプリを利用できないことである場合も、サーバーの問題である場合もあります。
サービスデスクは、そのような問い合わせを、原因や対応によって分類し、適切な担当部門へ割り振る必要があります。
しかし、サービスカタログを設定すれば、ユーザーがメニューの中から、利用するサービスを選択するため、問い合わせがサービスごとに分類された状態で届きます。
これによってサービスデスクの負担が大きく削減されます。