オーケストレーションとは

オーケストレーションとは、大規模なITシステムやアカウントの管理をソフトウェアによって自動化する機能のことです。

頻繁に発生するタスクや反復可能なタスクの自動化を行って、IT運用を効率化します。

ただし、オーケストレーションは単一のタスクを自動化することを意味するものではありません。

オーケストレーションは、複数のシステムにまたがる多数のステップを自動化することを指します。

IT運用の効率化は、まず個別のタスクの自動化から取り組まれます。

オーケストレーションはその後に、複数のシステムやアプリケーションをまたいで行われるタスクを統合するために導入されるものです。

システム部門でのオーケストレーションの使用例

システム部門では、オーケストレーション機能が以下のようなタスクの効率化に利用されています。

ユーザープロビジョニング/プロビジョニング解除

ユーザーライセンスの割り当て/変更/取り消し

AWS、Azure、Google Cloudでの仮想マシンのプロビジョニング/プロビジョニング解除

メーリングリスト管理-配布グループへのユーザーの追加

パスワードのリセット

SlackやMicrosoft Teamsなどのコラボレーションツールでのアクション

具体的には、ユーザーの人事異動や入退職があった場合に、ユーザーの役職や部門に応じて、各アプリケーションにおけるアカウントの追加・変更・削除を自動で行う、といった形で活用されます。

例えば、営業職の社員が入社した場合にはZoomとカレンダーを、エンジニアが入社した場合にはそれらに加えてAWSとSlackのログイン権限を自動で付与する、管理職に昇進した社員には社内データのアクセス権を変更するといった処理が典型です。

オーケストレーションツールを選ぶ際の注意点

連携できるアプリケーションをチェック

オーケストレーションツールは、組織で利用しているアプリケーション・システムの全てに対応している必要があります。

どんなツールもすべてのアプリケーション・システムに対応することはできません。

オーケストレーション機能を持ったツールを選定する際には、ツールが対応しているアプリケーション・システムを事前に確認しなければなりません。

ワークフロ―の設定更新の容易さ

オーケストレーション機能でタスクを自動化するためには、ツール内でワークフロ―を設定する必要があります。

例えば、ユーザーの人事異動や入退職時に、役職や部門に応じたアプリケーションのアカウントの追加・変更・削除を行う場合、あらかじめ役職や部門ごとに割り振るアプリケーションを決めておかなければなりません。

この場合、役職と部門の組み合わせによって、異なるワークフロ―を設定する必要があり、設定後にワークフロ―を更新することも珍しくありません。

オーケストレーション機能を持ったツールを選定する際は、ワークフロ―の設定・更新のしやすさを確認しましょう。

オーケストレーション機能を備えたサービスデスクツール  Freshservice

オーケストレーションは、サービスデスクの一般的な業務であるパスワードの再発行やアカウント付与などを自動化するのに最適な機能です。

サービスデスクに導入するオーケストレーションツールは、ライセンス管理などを行うサービスデスクツールと同一のツールであることが理想です。

両者が別々に導入されていると、アカウント付与を自動化した結果、契約しているライセンス数以上にライセンスを付与してしまうこともあります。

このような問題は、サービスデスクツールにオーケストレーション機能を内包させ、サービスデスクが保有するソフトウェア管理 ライセンス管理の情報を参照してオーケストレーションを適用することで、回避することができます。

Freshserviceは、優れたオーケストレーション機能に加え、ライセンス管理やソフトウェア管理をはじめとするIT資産管理 、インシデント管理 、問題管理 、SLA管理 などサービスデスクに必要なあらゆる機能を備えたITIL 準拠のITSMSです。

多数のアプリケーションと連動

Freshserviceのオーケストレーション機能は、AWSやGoogle Workspace、Slack、Microsoft Teamsを代表に、オフィスで利用される頻度が高い多数のサードパーティアプリケーションと連携可能です。

多数のサードパーティアプリと連携 多数のサードパーティアプリと連携

直観的に作成できるワークフロ―

Freshserviceは、直観的なUIでワークフロ―を設定・更新できます。

多数のサードパーティアプリケーションとシームレスに連携し、複数のアプリケーションを利用する複雑なワークフロ―も誰でも簡単に設定できます。

また、更新も手軽に行えるため、ユーザーに配布するアカウントやアクセス権の変更も容易です。

ワークフロ―を直観的なIUで作成 ワークフロ―を直観的なIUで作成