チャーンレート(解約率)とは

チャーンレートとは解約率のことで、一定期間中に解約したユーザーの割合を示す指標です。

近年増加するSaaSなどのサブスクリプション型サービスにおいて重要な指標であり、測定する頻度は企業やサービスによって異なります。

主に使用されるチャーンレートとして、ユーザー数をベースにした「カスタマーチャーンレート」と、収益をベースにした「レベニューチャーンレート」の2種類が挙げられます。

カスタマーチャーンレート

カスタマーチャーンレートは、全ユーザーに対して、一定期間内に解約したユーザーの割合を表します。

例:一週間おきにカスタマーチャーンレートを測定する場合

カスタマーチャーンレートの計算式 カスタマーチャーンレートの計算式

レベニューチャーンレート

レベニューチャーンレートは、一定期間内の収益に対する解約やプランのダウングレードなどによる損失の割合を表します。

レベニューチャーンレートにも2種類あり、解約やプランのダウングレードによる損失額をベースにしたグロスレベニューチャーンレートと、解約やプランのダウングレードによる損失額とプランのアップグレードやクロスセルに増加した分を合算した金額をベースに算出するネットレベニューチャーンレートがあります。

例:一ヶ月間のレベニューチャーンレートを測定する場合

グロスレベニューチャーンレートの計算式 グロスレベニューチャーンレートの計算式
ネットレベニューチャーンレートの計算式 ネットレベニューチャーンレートの計算式

目指すべきネガティブチャーンの状態とは

ネガティブチャーンとは、解約やプラン変更によって減少した収益と比較して、既存顧客からの収益が上回っている状態のことです。ネットレベニューチャーンレートがマイナスであれば、ネガティブチャーンが達成されていることになります。

サブスクリプションモデルのサービスでは、ネガティブチャーンの達成が企業の成長に欠かせないため、いかにしてネガティブチャーンを達成するかが課題となります。

ネガティブチャーンはネットレベニューチャーンレートがマイナスになる ネガティブチャーンはネットレベニューチャーンレートがマイナスになる

SaaS上場企業のチャーンレート

クラウド会計ソフトを提供するマネーフォワードでは、IR資料にてカスタマーチャーンレートとネットレベニューチャーンレートを開示しています。

後者のネットレベニューチャーンレートではネガティブチャーンを達成していることから、ユーザーにとって本当にいいサービスを提供できていることが見て取れます。

ネガティブチャーン実現のためにチャーンレートを改善するには

問い合わせ対応品質の向上

問い合わせへの対応は、チャーンレートの改善に直結する重要な機会です。

問い合わせの内容がトラブルや不満の報告であっても、適切な対応によってユーザーを解決へと導くことが大切となります。

誠実な対応は、ユーザーに安心感や信頼感を与え、継続してサービスを利用してもらうモチベーションとなります。また、顧客満足度の向上にもつながります。

したがって、問い合わせに対する回答の質を向上させるために、迅速かつ的確に対応できるカスタマーサポート部門を構築することがポイントとなります。

オムニチャネル対応で利便性を高める

カスタマーサポート部門を設置する上で、最も重要なポイントのひとつが「問い合わせのしやすさ」です。

近年、SNSやメッセージアプリなどから問い合わせをするユーザーも増えているため、より幅広いチャネルに対応できるカスタマーサポートが求められています。

ユーザーが困ったときに問い合わせの手段が限られていると、問い合わせをせずに解約してしまうことも少なくありません。

アクティブサポートの実施

カスタマーサポート部門がチャーンレートを改善する方法のひとつに、アクティブサポート があります。

アクティブサポートとは、ユーザーに対してメールやSNSを通じて能動的にサポートを提供することです。

例えばSNSに不満を投稿しているユーザーに企業の公式アカウントからダイレクトメールを送信したり、Amazonや楽天などのショッピングモールに口コミを投稿してくれたユーザーにお礼の返信をしたり、といった対応が代表例です。

チャーンレートを改善する上で最も注意しなければならないのは、「サイレントカスタマー」の存在です。

サイレントカスタマーとは、サービスに不満を持っているにもかかわらず、問い合わせをせずにサービスの利用をやめてしまうお客様のことです。

サイレントカスタマーを見つけ出し、アクティブサポートを行うことで、解約を未然に防ぐことができます。

顧客からのフィードバックを継続的に収集する

チャーンレートを改善する上で重要なのは、顧客からのフィードバックを継続的に収集することです。

ネガティブチャーンを達成するためには、日々の業務を遂行する上でさまざまな改善策を講じることになります。

改善策の精度を高めるためには、解約理由やクレームの内容などを定期的に収集・分析したり、時系列で比較したりする必要があります。

チャーンレート改善に貢献する問い合わせ管理ツールFreshdesk

オムニチャネル対応の問い合わせ管理機能

顧客からの問合せメール、チャット、通話などを「チケット 」という概念で管理し、共通画面で対応状況を共有。チケット単位で優先順位や対応状況などのステータスも自動で付与されるため、迅速なサポートを提供することができます。

問い合わせ管理機能は電話やメールだけではなく、ツイッターやフェイスブックのようなソーシャルメディア経由の問い合わせにも対応しており、企業側から能動的にサポートを提供する「アクティブサポート 」も行える環境を構築します。

さまざまなチャネルからの問い合わせをチケットで管理 さまざまなチャネルからの問い合わせをチケットで管理

アナリティクス機能

Freshdeskのアナリティクス機能は、チャーンレートの改善に必要なあらゆる指標を計測します。ユーザーからのフィードバック集計機能や顧客満足度アンケート機能も備えており、リアルタイムで収集したデータを閲覧することができます。

さらに、重要な指標をピックアップしてPDF化し、指定した宛先に定期的にメール送信するよう設定することも可能です。

まずは、21日間の無料トライアル で全機能をお試しください。

アナリティクス機能で顧客からの評価を確認し、分析する アナリティクス機能で顧客からの評価を確認し、分析する