セールスファネルとは

セールスファネルとは、自社のビジネスに初めて触れる人が、製品・サービスを認知し、購入・契約を経て、継続的な顧客となるまでのプロセスを段階分けしたものを指します。

 

潜在顧客から優良顧客になる過程で人数が絞り込まれていく様子を漏斗(じょうご、ろうと=funnel:ファネル)に例え、セールスファネルと呼びます。

基本的なセールスファネル

セールスファネルを分析するメリット

顧客が離脱しているプロセスがわかる

セールスファネルを把握すれば、各プロセスにおける顧客の離脱率を測定することができます。

例えば賃貸不動産で契約に至るまでの顧客の行動は、以下のようなものが考えられます。

この行動をセールスファネルにあてはめ、次のステップに進んだ人数を確認すると、以下のようになったとします。

顧客の離脱率が高いのは「1 Webサイト訪問(500人)」から「2 問い合わせ(25人)」と分かります。

この場合、Webサイトで物件情報が見づらい、絞り込み機能に問題がある、掲載している物件情報が少ない、などWebサイトに課題があると予想され、改善に向けた施策を開始することができます。

顧客の状態に合わせた対応が行える

営業・マーケティング活動を行う際には、顧客の段階に応じて適切な情報提供や提案を行わなければなりません。

例えば、初めて自家用車の購入を検討しようとする方に対して、自社の車の仕様や価格を売り込んだところで、すぐに契約につながることはないでしょう。まずは、保険や燃費などのランニングコスト、自動車ローンの仕組みなどの情報を提供することで、真剣に自家用車の購入を検討できる段階まで顧客を育成する必要があります。

セールスファネルを作成して顧客の行動を段階分けすることで、顧客がどのような状態にあるのかを把握しやすくなり、各段階で最適なアプローチを行えるようになります。

セールスファネルの基本形

セールスファネルの最も基本的な形は、顧客を「トップ・オブ・ザ・ファネル」「ミドル・オブ・ザ・ファネル」「ボトム・オブ・ザ・ファネル」の3つの段階に分けるものです。

トップ・オブ・ザ・ファネル

トップ・オブ・ザ・ファネル(TOFU:Top of the Funnel)は、セールスファネルの入り口です。

この状態の人は、潜在顧客やサスペクトと呼ばれ、製品・サービスをまだ認知していない状態です。

この段階では、まず認知を促すことが重要です。

TVCMやパブリシティ、Web広告、SNSの活用、動画やホワイトペーパーの作成などにより、できるだけ多くの人に自社の製品・サービスの情報を届けられるようにする必要があります。

ミドル・オブ・ザ・ファネル

ミドル・オブ・ザ・ファネル(MOFU:Middle of the Funnel)は、見込み顧客の層です。

トップ・オブ・ザ・ファネルでの活動により、製品・サービスを認知しており、関心をもってはいるものの、まだ購入するか迷っている段階です。

この段階では、購買意欲を高めるための活動が行われます。

顧客の属性や関心度に合わせたアプローチが意識され、ステップメールや営業担当者による電話によって、詳細な商品情報の提供やセミナー、体験会への招待をする、などの営業活動が行われます。

ボトム・オブ・ザ・ファネル

ボトム・オブ・ザ・ファネル(BOFU:Bottom of the Funnel)は、購買に至る直前の顧客の層です。

製品・サービスを購入することはほぼ決定しており、自発的に情報収集をして、各社の製品を比較検討している段階です。

商談を通じた営業活動はもちろん、他社との比較のために必要な詳細情報の提供をする、割引や特典などを付与する、など積極的なアプローチが行われます。

セールスファネル分析の課題

(1)顧客データの収集と管理

セールスファネルを用いて、営業・マーケティング活動を効率化するには、様々な顧客データを収集し管理しなければなりません。

案件ごとにファネルを作成し、それぞれに顧客動向を把握し対策を練るとなると、管理するデータは膨大な量になります。

特にミドル・オブ・ザ・ファネルからボトム・オブ・ザ・ファネルの段階で、顧客それぞれに個別にアプローチするためには、詳細な顧客情報の収集が不可欠です。

顧客情報のなかには、氏名や社名、メールアドレスのような基本情報だけではなく、顧客の行動履歴も含まれます。例えば、店舗を訪れた経緯(チラシを見たのか、たまたま通りがかったのか)、セミナーのアンケート評価、営業担当者のこれまでの対応内容、などです。

関心度のスコアリング

顧客がファネルのどの段階にいるのかを把握するためには、これらの情報をもとに顧客の関心度を評価することも重要です。

営業担当者の立場としては、一般的に担当顧客の関心度を必要以上に高く報告しがちなので、公平な条件ですべての顧客の関心度を評価できるよう、なんらかの仕組みを整備する必要があります。

部門間の連携

セールスファネルには、様々な部門が関わります。

トップ・オブ・ザ・ファネルは主にマーケティング部門が担うことになりますし、ボトム・オブ・ザ・ファネルに近づくほどに営業の手を離れてカスタマーサポート部門やカスタマーサクセス部門が中心になっていくことでしょう。

セールスに関わる様々な部門同士が連携し、顧客データや施策の内容を共有できなければ、セールスファネルは正しく分析できませんし、改善も望めません。

何より、部門から部門に顧客が引き継がれる際、顧客の情報がうまく受け渡されていないと、離脱率を高める原因となります。例えば、インサイドセールスからフィールドセールスに担当が代わった際、顧客がすでにインサイドセールスに伝えてある内容をあらためてフィールドセールスからヒアリングされたとしたら、顧客の心象を著しく下げることになるでしょう。

セールスファネルを機能させるためには、部門横断的に顧客データを共有できる環境を整える必要があります。

セールスファネルと担当部門

CRMでセールスファネルを可視化する

CRM(Customer Relationship Management)は、顧客との関係性を管理し、顧客と継続的で良好な関係を構築するためのツールです。

運用を続けるうちにCRMには、大量の顧客情報が蓄積されていきます。

顧客情報には、氏名や社名、メールアドレスのような基本情報だけではなく、問い合わせ履歴やセミナーのアンケート評価といった定性的な情報を入力項目として設定することもできます。

CRMの管理者は、これらの顧客情報を集計して、セールスファネルの分析を行うことができます。

さらに、CRMによっては顧客の関心度を独自の指標でスコアリングする機能が備わっており、顧客がセールスファネルのどの段階にいるのかを自動で分類できるものもあります。

また、CRMは各ファネルに必要な施策の実施と効果測定にも役立ちます。

ミドル・オブ・ザ・ファネルでの離脱率が高い場合に、メルマガを配信したり、製品の体験会を開催したりすることがあります。高機能なCRMには、こうしたメールマーケティング機能や、イベントの管理機能も備わっています。

そして、CRMの最大のメリットは部門横断的に顧客データが共有されることです。例えばインサイドセールス部門がヒアリングした顧客からのリクエストをフィールドセールスに受け渡したり、カスタマーサクセス部門に引き継いだ案件の状況をフィールドセールスが定期的に確認したりすることも容易です。

これにより、セールスファネル間の離脱率改善が見込めます。

セールスファネルの改善を支援するCRM Freshsales 

スコアリング機能

顧客の行動履歴に対して予め正負のルール評価を設定しておくことで、FreshsalesのAIが点数を自動で集計し、100点満点で顧客をスコアリング。

初回接触経路やメールの開封率・クリック率、資料のダウンロード回数、Webサイトの閲覧状況、取引状況、などの情報をもとに顧客の関心度を評価し、顧客がセールスファネルのどの段階にいるかを判別します。

Freshsalesを活用すれば、スコアが高まったリードにインサイドセールスがアプローチしたり、スコアが上がりにくいファネルを特定してテコ入れ施策を検討したりすることができるようになります。

顧客のスコアリング

リアルタイムでセールスファネルを可視化するパイプライン機能

Freshsalesでは、顧客の購買行動を販売パイプラインとして設定することが可能です。

販売パイプラインでは、顧客の購買行動を複数のプロセスに分割し、どこで取引が滞っているのか、顧客が離脱してしまうのかといったそれぞれのプロセスごとにステータス確認できます。まさに貴社のセールスファネルを表現するものです。

パイプラインは企業毎にカスタマイズして設定可能ですので、不動産や学習塾のように販路が特殊な業界でも活用可能です。

セールスパイプライン機能で離脱率を確認

部門間の連携を強化するCRM

Freshsalesを部門横断的に活用すれば、セールスファネルの大幅な改善が期待できます。

Freshsalesは担当者と顧客とのやり取りを記録し、案件ごとに設定する担当者の変更もワンクリックで行えるので、顧客をインサイドセールからフィールドセールスに受け渡すといった、部門をまたいだ担当者の引き継ぎも円滑に行えます。

CRMの入力項目もカスタマイズして設定可能ですので、不動産業界における希望間取りや自動車業界におけるローン支払い回数のような特殊な顧客データも部門間でやり取り可能。

さらにFreshsalesはチャット機能を備えており、入力項目以外の引き継ぎ情報の伝達や、契約書や提案資料などのファイルの受け渡しもスムーズです。

部門間の連携を強化するCRM