パイプライン管理とは、営業活動における一連の業務をパイプラインに見立て、分析・改善するマネジメント手法です。
パイプライン管理では、「問合せ」→「ヒアリング」→「新規提案」→「見積り」→「クロージング」→「成約」というように、営業活動のフェーズ分けを行い、フェーズごとの推移率を記録・分析します。
よく似たマネジメント手法にセールスファネル というものがあります。
セールスファネルは、自社のビジネスに初めて触れる人が、製品・サービスを認知し、購入・契約を経て、継続的な顧客となるまでのプロセスを段階分けしたもので、このうちの営業段階にフォーカスし、さらにプロセスを細分化したものが、パイプライン管理です。
パイプイン管理の最大のメリットは、細分化した営業プロセスごとの推移率を分析することで、自社の営業プロセスの長所と短所を発見できる点にあります。
例えば、新たに販売した製品の顧客の推移率を計測したところ、以下のような結果になったとします。
営業フェーズ |
件数 |
次のプロセスへの推移率 |
---|---|---|
問合せ |
50件 |
60% |
ヒアリング |
30件 |
66% |
新規提案 |
20件 |
75% |
見積り |
15件 |
33% |
クロージング |
5件 |
60% |
成約 |
3件 |
- |
この場合、「見積り」から「クロージング」への移行率が際立って悪いことから、「見積り」のフェーズに何らかの問題があるのではないかという仮説が立ちます。
逆に、「新規提案」のフェーズでは推移率が特に高く、自社の強みとなっていることも分かります。
このようなケースでは、「提案の内容は良いが見積り額が予算を超過している」ことが想像されるため、料金体系を見直したり、あらかじめ顧客の予算をヒアリングすることを必須としたり、といった対応が考えられます。
さらに詳しく営業チームや担当者レベルでの分析を行えば、優秀な成績を残しているチームの特徴や担当者の個別の課題を見つけ出し、コーチング等に活用することも可能です。
このようにして、ボトルネックとなっている営業フェーズや営業チームの強みを発見し共有することで、組織の営業プロセス自体を改善し、組織全体としての営業力の底上げすることができます。
営業フェーズごとに顧客の推移率がわかるため、営業の商談数から試算して、その期間におけるある程度の売上予想を立てることができます。
逆に、最終的な売り上げ目標が定まっている場合は、目標値から逆算して、どの程度の商談数が必要なのかを導き、マーケティング及び営業の目標設定をより具体的に行えるようになります。
どこの組織でも営業パーソン個別に月間の売上目標は定められるものですが、それを有効商談数やテレアポの架電数まで落とし込んでいる組織は少ないのでは無いでしょうか。
売上目標だけでは「達成した、しなかった」の議論に終始してしまい、未達の社員に対する上長からのアドバイスも具体的なものになりません。しかし、パイプライン管理により目標が行動レベルにまで落とし込まれていれば、何が未達の要因だったのかが一目瞭然となり、日時レベルで営業パーソンの行動を正しく管理できるようになります。
パイプライン管理を行うためには、各案件の状況をリアルタイムで正確に収集しなければなりません。そのためには、架電数や商談数などの状況に変化があるたびに営業担当者がExcelや専用の管理ツールへ入力する必要があります。しかし、現場の担当者にとって入力作業は、今まではなかった面倒な作業でしかありません。
データの入力作業が日報の提出となるようにする、モバイル対応で移動時間にも入力できるようにする、といった入力者の手間を最小限に抑える工夫が必要です。
パイプライン管理は営業段階の各フェーズでの離脱数を減らすことに重点を置いたマネジメント手法であるため、パイプライン管理によって、営業プロセスの課題の解決や長所の強化に注力していると、新規顧客の獲得に目が行きづらくなってしまいます。
これを、営業戦略のエキスパートであるColleen Francisは「セールストラップ」と呼んでいます。
要は、営業組織の行動管理だけでなく、マーケティングによるリードジェネレーションやリードナーチャリングもおろそかにしてはならない、ということです。
Webサイトへのコンテンツを強化してそもそもの問い合わせ数を増やす、パイプライン管理の中で収集された見込み客の情報を活用してメール配信を行う、といった取り組みを並行して実施すべきです。
Freshsales suiteは、設定が驚くほど簡単で、最短1日で運用を開始できます。直感的で扱いやすいUIを備えており、ツールの利用に習熟していない現場の社員でも簡単に利用することができます。
また、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末での操作にも対応しており、面倒なデータの入力を移動中や、出先から済ませることも可能です。
複数の営業チームがある場合や、さまざまな製品を販売する場合は、複数の異なるパイプラインを想定する必要があります。
Freshsalesでは、最大10個のパイプラインとして設定して、個別に状況を核にすることができます。
また、パイプラインの専門的なカスタマイズも可能ですので、不動産や学習塾のように販路が特殊な業界でも活用可能です。
Freshsales suiteは、SFAとしての機能だけでなく、CRM 、マーケティングオートメーション(MA) としての機能も備えています。
例えば、自動車のディーラーが購入した中古車の車検日を記録しておくことで、「車検日までの日数が2カ月を切った顧客」に自社の車検を案内するメールを自動送信するような設定が可能です。
さらに、送信したメールの開封状況や、メール内リンクのクリック率計測、顧客の自社サイトへの訪問回数・閲覧時間などのトラッキング情報を顧客データベースに反映し、リードの獲得や見込み客へのアプローチを強力にサポートします。
「商談履歴のある顧客」のような契約に近い段階の顧客が再度Webサイトに訪問した際、営業担当者に自動で通知するように設定する、といったことも可能です。
SFA/CRM/MAすべての機能が備わったFreshsales suiteなら、顧客との接点創出からアフターサポートまで、マーケティング・営業活動を包括的にサポートすることができます。
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